レディングに住んでいる頃は、実に二週間に一度はロンドンを訪れていました。まさに定冠詞の似合う街、The City。そんなロンドンへは、レディング駅から特急電車のようなものに揺られておよそ三十分、先ず降り立つのがこのパディントン駅です。2016年日本でも映画が公開されて話題になった、あの駅です。ロンドンには各方面への特急電車の始発駅がいくつかあるのですが、パディントンはロンドンから見て西方、レディングを含めバースやブリストル方面への列車の基幹駅。ここから乗車すれば果てはウェールズの首都、カーディフまで行くことが出来ます。 Read More
中国語は英語
乱暴なタイトルに思うかもしれませんが、これが意外と的を得ていると僕は思っています。世界中にチャイナ・タウンがあることでも分かるように、彼らのコミュニティ形成能力はかなり優れていると言えるでしょう。例えば、イギリスでの生活の中で知り得た中華圏出身の友人たちは、異国にいても自分の意見を主張することを、決して躊躇うことはありませんでした。どんなに間違った英語を話していたとしても、少なくとも多くの日本人のように恥ずかしがったりすることはないのです。この姿勢は言語習得には第一と言ってもいいほど重要だと思います。異国に根を張り、コミュニティを形成していくならなおさらでしょう。何故このような民族性を持つことになったのか。その理由が垣間見える、こんな出来事がありました。
はじめに(1)
記念すべき第1回。
先ず初めにこれを読んでくれている人に伝えておかないといけないのは、これから何回かに分けて掲載していく一連の文章は、2012年当時に書き溜めていた文章を、2015年現在必要に応じて加筆編纂したものだということ。その内容は主に2008年夏からのおよそ2年間のイギリス生活で訪れた国について言及しながら、日々感じたことや出くわした事件などを綴ったものになる予定です。それは旅行記のようで、エッセイのようで、備忘録のような、かぎりなく何処つかずな文章になるはず。それは覚悟しておいてください。と言いながらも、現地で撮った写真なんかも織り交ぜながら、出来るだけ皆さんを飽きさせないように努力しなければ。