レディングに住んでいる頃は、実に二週間に一度はロンドンを訪れていました。まさに定冠詞の似合う街、The City。そんなロンドンへは、レディング駅から特急電車のようなものに揺られておよそ三十分、先ず降り立つのがこのパディントン駅です。2016年日本でも映画が公開されて話題になった、あの駅です。ロンドンには各方面への特急電車の始発駅がいくつかあるのですが、パディントンはロンドンから見て西方、レディングを含めバースやブリストル方面への列車の基幹駅。ここから乗車すれば果てはウェールズの首都、カーディフまで行くことが出来ます。
この駅には本当に多くの思い出があって、ある時は、以前紹介した姉ちゃんとリー・スクラッチ・ペリーのライブを見るためにロンドンのクラブへ赴き、共に酩酊状態、くだらない話で笑い転げながら帰りの電車を待ったり、またある時は、オフピーク用のチケットを握りしめ、レコードを片手にオンピークが過ぎるのを二時間以上待ったりしました。(ロンドンでは混雑を避けるため、オンピーク、オフピークと呼ばれる時間帯が設定されていて、それに合わせて様々な種類のチケットが販売されています)僕がロンドンに移り住んでからは、レディングから訪ねてくれる友人とよく待ち合わせしたものです。
古代ローマ時代の遺跡の街バースや、ヒースロー空港が近くにあるため、観光客も多く利用しているはずなのですが、駅近辺にレストランが少ないのが少し辛いところ。
(写真:ロンドンのライブでのLee Scratch Perry)