イングリッシュ・ブレイクファスト

reading-41「イギリスの食べ物は美味しくない」というのはよく耳にする話ですが、残念ながら僕もこれには同意せざるを得ないでしょう。毎日何を食べるか頭を抱えなければならないほど、彼の国の食事情は良くなく、お陰であれほど台所とは縁遠かった男が、自然と包丁を握るようになったのだから、ご推察いただきたい。

そんな中でも例外的に頻繁に食したものが、イングリッシュ・ブレイクファストと呼ばれる朝食プレート。スティングが歌う「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」の冒頭で描かれているのがまさにそれで、大きなプレートの上にソーセージ、目玉焼きにベーコン、ベークドビーンズとその横にトーストを添えれば完成です。コーヒーではなく一杯の紅茶を傾ければ、もうれっきとしたイギリス紳士なわけです。とは言え、それは気品溢れる味などとはほど遠く、朝食としてはかなり油っこく重たい。

早く起床し授業へ行く必要の無い週末などは、よく昼前までベッドを温め、近くのレストランにこのイングリッシュ・ブレイクファストをブランチとして食べに行ったものです。太るのも納得がいく。実にイギリス滞在中に10kgもウェイトを上げたのだから、その罪のほとんどはこのプレートにあるのかもしれません。ベークドビーンズも最初こそ抵抗があったものの、次第に病みつきになってしまう始末。フィッシュ&チップスと並んでイギリス料理としてかなり認知されている一品だが、何物も食べすぎにはご注意を。

(写真:週末よくブランチを食べに行ったレストラン)

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